京都府立医科大学 総合医療・地域医療学教室

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スタッフ紹介

教授 四方 哲
教授

四方 哲Satoru Shikata

君たちがいるだけで住民が安心できる
そこに君たちの価値があることをもっと意識しなければならない

 平成が始まって間もない頃、どのような文脈であったのかは覚えていませんが、学生寮で昼食を共にしていた学長が私たち学生に語られました。温和な声の背景に中庭があり、無造作に干された洗濯物が眩しいくらいに白かったことを鮮明に覚えています。いるだけでよい、そんな消極的な役割のために自分たちは存在するのではない、血気盛んな私には全く腑に落ちない言葉でした。
 自分がどのような役割を担うのかは、自分の存在理由や価値を自覚するために重要なことです。しかし、長年の医師経験を経てわかったことは、自分を主語にして自分探しの旅に出ても、自分の存在理由など見つからないということでした。私がどこかに赴任した時から私の地域医療が始まるのではなく、自分以外を主語にして医療は何のためにあるのかを考え始めた時から、私の地域医療の旅が始まり、長い旅を経たある日、自分の存在理由と価値を知ることができるのです。

略歴

1994年 自治医科大学卒業、京都府立医科大学附属病院(第二外科研修医)
1996年 久美浜町国保久美浜病院(外科医員)
1999年 京北町国保京北病院(外科医長)
2003年 京都大学医学部附属病院(総合診療部医員)
2004年 京都大学大学院医学研究科(臨床疫学研究生)
2005年 医療法人社団蘇生会総合病院(外科医長)
2012年 三重県立一志病院(総合診療科、病院長)
2021年 京都府山城広域振興局(健康福祉部長兼山城北保健所長)
2023年 京都府立医科大学大学院医学研究科(総合医療・地域医療学講座教授)

著書

業績

講師 丹羽 文俊
講師

丹羽 文俊Fumitoshi Niwa

 総合診療を担当しております。中でも専門とする領域は脳神経内科です。都市部から医療過疎地域まで、京都府に限らず全国・全世界のあらゆる地域の未来の健康を考え、地域医療の発展や教育活動に力を注いでいます。単に検査をしたり薬を処方したりするだけではなく、患者様の物語に耳を傾け、一つ一つを丁寧に、全人的な視点で最適な医療を提供することを心がけています。皆様の健康維持のパートナーとして、共に歩んで参ります。

略歴

2001年 京都府立医科大学医学部 卒業
2012年 京都府立医科大学大学院医学研究科 博士課程修了
京都府立与謝の海病院/京都府立医科大学附属北部医療センター 神経内科医長(助教)
2014年 放射線医学総合研究所分子イメージング研究センター 客員研究員/博士研究員
2016年 京都府立医科大学附属北部医療センター 神経内科医長(学内講師)
2019年 京都府立医科大学総合医療・医学教育学(神経内科学 併任) 講師
2023年 京都府立医科大学総合医療・地域医療学(神経内科学 医学教育センター 併任) 講師

資格

  • 医学博士
  • 日本内科学会総合内科専門医
  • 日本神経学会専門医
  • 日本病院総合診療医学会認定医
  • 日本専門医機構総合診療特任指導医

所属学会

  • 日本内科学会
  • 日本神経学会
  • 日本病院総合診療医学会
  • 日本東洋医学会
  • 日本自律神経学会
  • 日本脳血管・認知症学会(Vas-Cog Japan)

論文(Google Scholar)

講師 関本 美穂
講師

関本 美穂Miho Sekimoto

 近年、医療技術は日進月歩で発展しています。その一方で、人口の高齢化や医療財源の不足など医療を取り巻く環境は厳しさを増すばかりです。今春開講した北部大学院地域医学コースは、現代の医療が直面するさまざまな課題を、臨床疫学、医療統計学、医療経済学、社会学などさまざまなツールを駆使して分析・解決する研究者を育成することを目的としています。研究を通じた社会・地域の問題解決に興味を持つ方の参加をお待ちしています。

略歴

京都府立医科大学卒業。医学博士(京都府立医科大学・京都大学)、Master of Public Health (Johns Hopkins University)。
2024年4月より総合診療・地域医療学教室講師(北部大学院地域医学コース専任教員)。医療の質、医療制度や医療提供体制の研究を行っている。

助教 松原 慎
助教

松原 慎Shin Matsubara

 人間は一つの臓器ではできておらず、人生を通じて多種多彩な疾患に罹患します。その際、どのような医師に相談をすれば、しっかり診てくれ、かつ効率的なのでしょうか。実際に外来をされたことがある先生も含めてご理解いただけると思いますが、専門領域外来では、自身の専門領域以外の症状、症候の相談は、する方にも、される方にもハードルが高く一定のストレスがあります。症候がある特定の臓器にほぼ特異的に紐づいている場合もありますが、多くの症候の臓器特異性は低く「まずは」「とりあえず」診察をしてみないと緊急性と重大性、主因となる臓器の判断はできません。症候学を修めて、問診、身体診察、一般検査の特徴と性質を理解して過不足なく駆使できる能力を持ったコンダクター医師が、他の専門診療科や病院、地域、なにより患者さんにとって必要です。そして今より医療が高度化し細分化した10年20年後には、医療政策上そのような幅広い症候に対するマネジメント能力をもった医師の需要と重要性はさらに増すと考えます。私はそのような古典的かつ未来にも通用する、患者さんに信頼されるような医師でありたいと考えています。

助教 横井 大祐
助教

横井 大祐Daisuke Yokoi

 私は自治医科大学出身で現在は先輩にもあたる四方教授のもと、この教室に籍を置かせていただいています。「医療の谷間に火を灯す」精神に基づき、20年間京都府北部と中部山間部の地域医療に従事してきました。偉大な先輩方の背中を追い、常に医療資源の少ないところで何ができるかを考え、地域の患者さんたちが少しでも幸せになれる医療を日々実践し、指導する立場になってきました。
総合診療はNGなしがスローガンです。どんな患者さんのどんな問題もしっかりと話を聞いて患者さんが幸せになれるように一緒に考える、病院内のさまざまな問題やスタッフの困りごともしっかりと話を聞いて共に幸せになれるように行動していくことで必ず道が開けるはずです。
 まじめな話はここまで、家族とスポーツカーと筋トレをこよなく愛しており、必死に老化に抗って人生充実させたい気持ちでいっぱいの人です。

助教 辛 丙圭
助教

辛 丙圭Byongkyu Shin

 「コミュニケーションを大切にし、患者さんのメンタル・フィジカル共によく寄り添うことができるように、丁寧でかつ最新の医療をご提供できるように。」をモットーに日々努力しています。これからも当医局の一員として、患者さんに質の高い医療を提供するために精進して参ります。

助教 関西 亮太郎
助教

関西 亮太郎Ryotaro Sekinishi

 呼吸器疾患や感染症に興味を持ちつつも、専門以外の幅広い知識・視野で診療を行っていくことも重要なのではないかと考え、勉強・診療に励んでおります。
診断に至るプロセスを楽しみながらも、そこから先の専門的な治療・介入に至るにはまだまだ力不足で歯がゆさを感じ、日々悪戦苦闘しています。
「先生に診てもらえてよかった」という患者さんの言葉を励みに、これからも邁進してまいります。

専攻医 井川 結
専攻医

井川 結Yui Ikawa

 仕事をしていて一番嬉しい瞬間は、患者さんが安心してくれることです。それは私にとって揺るぎない喜びです。あらゆる症候や疾患を知り、柔軟に対応できること。患者さんの苦しみや生活に想像を巡らせること。丁寧に話を聞き、患者さんと一緒に考えること。それが私の目指す医師の姿です。遠い目標ですが、自分にできることを一つずつ達成しながら、自分のことも、関わってくれる誰かのことも豊かにしていきたいです。

専攻医 田仲 一大
専攻医

田仲 一大Kazuhiro Tanaka

 僕の目指す医師像は、「患者さんを診る」ことのできる医師です。幼いころの診療所やクリニックの先生のイメージは、体の不調を何でも直してくれるというものでした。しかし、医学部に進み研修医を経るにつれて、医療というのは細分化されていてそれぞれに専門があるものだと知りました。そのなかで、総合診療という科に出会い、患者さんの不調を解決できる子供のころからの私の医師像に近い診療科だと感じ進路を決めました。今後も、患者さんの生活背景まで考えたうえで最適の治療を提供し、全身の問題を解決できる医師を目指して精進してまいります。

専攻医 福富 康平
専攻医

福富 康平Kouhei Fukutomi

 現在は附属病院の北部医療センターで勤務しております福富康平です。患者様に寄り添い、臓器ごとではなく病態を広くじっくり考えたくて総合診療を選びました。心と身体を総合的にサポート致します。