京都府立医科大学 総合医療・地域医療学教室

教育と研修Entrance

後期研修プログラム

京都府立医科大学内科専門研修プログラムについて

 当科の後期研修では、後期研修医の将来像に応じて、「総合内科専門医コース」「総合診療専門医コース」の2つを想定した指導を行なっています。

総合内科専門医コース

 将来基幹病院で総合内科医として働くための内科診断学に則った一般外来研修を最重要視しています。また内科的手技(各種超音波検査、各種穿刺、個人の要望に応じて内視鏡検査など)、内科救急、内科病棟管理を柱として研修を積んでいただきます。当大学病院を基幹施設とし近畿圏内の連携施設とも協力して、3年間の内科専門研修を行い、内科専門医の資格取得を目指します。

 内科専門医取得後は、

  • さらに総合内科を究める(さらに3年間の修練を要する)総合内科専門医の取得を支援し地域の中核病院の総合内科のリーダーを養成していきます。
  • あるいは、

  • 専門医制度の2階部分である内科のサブスペシャルティ専門医の取得を目指してもらいます。将来的にサブスペシャルティを取得する場合であっても、「内科医」としてまずは臓器に特定せず臓器横断的な診療ができる研修を行なうことが重要であるとわれわれは考えています。

総合診療専門医コース

 基本的にはこれまでのプライマリー・ケア連合学会の家庭医療専門医養成コースを引き継ぐ形で行っており、将来的に僻地や地域の診療所などでの勤務を想定して、一般内科研修に加え、複雑な問題を抱える患者に対応できるための家庭医療学的なアプローチの習得を目指します。

  • 総合内科研修
  • 家庭医療研修
  • ホスピタリスト研修
  • 小児科・救急・ICU研修

を4年間で行ない、将来家庭医を目指す下地を作ります。より地域に密着した研修となっており、将来的に地域医療で活躍できるため技能取得を目指します。当プログラムの特徴としては、専門医の2階部分である家庭医やホスピタリストを目指す前に、まずは「総合診療医」としての基本的な研修を積んでもらうことです。

  • 総合診療専門医と内科専門医の両方の専門医も取得可能ですが、その場合2年間追加の研修が必要になります。家庭医療専門医については、総合診療専門医取得後、2年間の家庭医療専門医研修で取得できます。
  • 上記は3〜4年間のコースですが、すでに他科の専門医を取得しており開業前に再トレーニングを行いたい先生、他科から家庭医・病院総合医へ転向したい先生など、将来像・ニーズに応じて相談に応じます。

当科専門研修プログラムの特徴

  • 01大学病院ならではの幅広い指導医陣と学習環境

     大学病院の高度な診療を求めて受診されるさまざま病態の患者様の診療を経験することができます。比較的時間をかけて懇切丁寧に診ていくことで質の高い総合診療が学べます。また感染症、漢方医学、総合診療・家庭医療、救急といった多方面のエキスパートの上級医が在籍し、指導にあたります。外来入院の担当症例を中心にケースカンファレンスを細めに開催し、研修医・専攻医へのフィードバックを怠らないようにしています。

  • 02連携できる関連病院の豊富さ

     歴史ある当大学は、連携する関連病院・診療所を多数そろえております。総合診療科では京丹後地区の附属病院北部医療センターをはじめ、岡本記念病院、大原在宅診療所といった周辺の病院・診療所と、研修や診療応援で連携をさせていただいています。

  • 03レジデントへの手厚いチュートリアル・メンタリング

     当科は比較的少人数かもしれませんが、それゆえにレジデントひとりひとりの細かいところに目が行き届きます。丁寧な指導でレジデントが専門医として一人前に育つまで責任をもってお手伝いします。また、レジデントのメンタリング、メンタルケアも重要視しています。